蠍座（さそり座） 今月の運勢

※その1から続きます。　さそり座に月があることのダークサイドについてお話するまえに、正直なところをお伝えしなければなりません。占星術師は占星術師になるための訓練を受けていますが、精神科医になるための訓練は受けていません。よって、これからあなたにお伝えしていく用語は、本来私が喧伝する権利のない言葉ですので、聞きたくないなと思うなら拒否していただいてかまいません。受け入れる場合でも、医学的な意味で使っているのではないということを理解してください。お伝えしたいのは、あくまでもこの言葉の“一般的な意味”でしかありません。

　ホロスコープで月がさそり座にあると知ったとき、「私の月星座はさそり座なのかぁ」と声を上げたりしなかったでしょうね？　だってあなたはさそり座に月があることを知られたくないタイプですよね？　もし今あなたの肩越しに誰かがこの文章を見ているなら、すぐに端末をシャットダウンしてください。ドアに鍵がかかっていること、カーテンが引かれていること、隠しカメラがないこと……全部確認できてから戻ってきて続きを読みましょう。

　この慎重な言葉遣いかつ皮肉をこめた発言は、20世紀もっとも広く読まれた（そして読みやすい）経済学者の一人、J.K.ガルブレイスによるものです。ガルブレイスの華麗な経歴そして著作は私たちに強い印象を残しますが、彼がてんびん座であることをお伝えすると、この偉大な教授にさらに好感を抱くのではないですか？　まあ、彼は自分が何を話しているのかちゃんと理解できていたのでしょうね。つまり……実はこれは引っかけ問題なのです。　彼の有名な格言をもう一つご紹介しましょう。「必要な仕事、さらには緊急の仕事を避ける最善の方法の1つは、すでに終わっていることに忙しく取り組んでいるように見せることである」。