占星術における惑星の周期

更新日:2025年7月1日
公開日:2025年7月9日
目次

宇宙のしくみ

誤解なき単純化

 占星術の技法や用語の話が続くと退屈ですよね。だからこれから、宇宙の仕組みを少々単純化してお伝えしようと思います。単純化するのに反対な読者もいるかもしれませんが――念のために言っておきますが――単純化はしますが、誤解を与えるつもりはまったくありません。

閑話休題。

たとえば天文学者。彼ら・彼女らの多くは、占星術の豊かな象徴性に対して嫉妬心を抱いているのか、占星術が存在すること自体が天文学者の仕事の「科学的な」信頼性を脅かすものだと考えているようです。もっとも占星術師のほうでも天文学への関心を実務的な最小限にとどめてしまっているために、新しい発見がもたらす魅力的で刺激的な意味合いに気づけずにいることがしばしばです。

 幸いにも、17世紀に両者が分離して以来続いてきた冷戦状態は、近年ようやく氷解しつつあります。最近の科学的進展は、味気ない経験主義の伝統の土台を揺るがし、「宇宙との直感的なつながり」を単なる迷信として一蹴するのが難しくなってきたのです。
 でも、もうそろそろそうなってもいい頃合いだと思いませんか? なにしろ“近代天文学の父”ヨハネス・ケプラーは、惑星が楕円軌道を描いて動くことを証明し、その速度を規定する法則を打ち立てるのに費やしたのと同じくらいの時間を神秘的な象徴の探究や占星術技法の洗練に費やしたのですから!
 同じように、いつか、どこかの高尚な学者が彼の“もう半分の仕事”にも目を向けてくれるといいのですがね!

太陽系サーキット

地球は内側から3つめのレーン

 さて、私たちは宇宙のなかの楕円形のサーキットの上を猛スピードで走る小さな惑星、地球に住んでいます。私たちは365と4分の1日をかけて、このコースを一周します。
 ちなみに、このサーキットの上にいるのは私たちだけではありません。内側のレーンには、私たちよりも速く動く水星と金星が走っていて、外側のレーンには、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星が私たちよりもゆっくりと周回しています。

現実より“見かけ”が大切

 私たちがレースカーの窓から(空を通して)外を眺めると、遠くに他の「走者」たちの姿がかすかに見えてきて、その動きを追いかけることができます。
 とはいえ、私たちの「車」から見ると、あたかも私たちが静止していて、他の惑星たちがぐるぐると地球の周りを回っているかのようです。太陽でさえ、地球の周囲を円を描いて動いているかのように映ります。この錯覚はあまりにも巧妙だったため、500年ほど前まで誰も疑おうとはしませんでした。

 今日、私たちはこの“見かけ”と“現実”の違いを知っています。けれども、占星術師も天文学者も、なおも地球を中心とする測量体系を使い続けています。なぜかって? 誰もが興味を持っているのは、「地球から見た宇宙のようす」だからです。
 つまり、ごく簡単にいうなら、これからお伝えするのは、「いくつかの惑星が地球の周りを一周するのにかかる時間」についての話です。もちろんあなたも私も、これは見かけの話であって、実際にはそうではないと理解しています。でも、今でもやはり、私たちが惑星の意味を読み取る際には、その「見かけ」がとても大切なのです。

 ――ついてきてくれていますか? よかった! では、次回はいよいよ面白くなるところに入っていきます。
“見かけ”と侮ることなかれ
“見かけ”と侮ることなかれ
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